労務一問一答
労務一問一答
作成日:2020/12/01
有給休暇って買取禁止と法律で決まっていたと思うんですが、スタッフが当然のように「前の介護福祉施設でも有給休暇の買取があったから、今回も買い取ってくれ」と言うのですがどうなんでしょうか?



有給休暇の時効は2年。その間のリフレッシュのための休暇が有給休暇!

年次有給休暇の目的は何かを考えたときに、それは疲労を回復して、また業務に戻るためのものと言えます。
厚生労働省のホームページでも、次のように記載されています。

「年次有給休暇とは、一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のこと」

つまり、休んでリフレッシュしてもらうことが目的なのです。

有給休暇の時効は2年となっています。
民法の改正があり賃金請求権の時効は2年から5年(当面の間は3年)になりましたが、有給休暇の請求権は2年のまま残りました。

この2年間の間、有給休暇を使用してリフレッシュして、また生産性を上げて労働していくというのが目的です。
そのために、忙しい職場だからといって、最初から休んでもらうことを前提にしないで、有給を買い取る約束をすることは、禁止されています。
それを認めてしまうと、労働者は休みよりもお金が欲しいという方が多くなり、本来の有給休暇の趣旨である、休んでリフレッシュという目的が達成できないのです。

労働基準法

(時効)
第百十五条 この法律の規定による賃金の請求権はこれを行使することができる時から五年間、この法律の規定による災害補償その他の請求権(賃金の請求権を除く。)はこれを行使することができる時から二年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。

労働基準法通達

(昭和30年11月30日)(基収4718号)
年次有給休暇の買上げの予約をし、これに基づいて法第39条の規程により請求し得る年次有給休暇の日数を減じないし請求された日数を与えないことは、法第39条の違反である。

 

当日の有給申請を拒否して欠勤扱いにすることも可能!

従業員の有給休暇の申請に対して、事業主には時季変更権というものがあります。
わかりやすくいうと、事業主は有給休暇の申請の申請を拒むことはできないが、有給休暇を認めることで現場が回らないような場合については、有給取得日の変更ができるというものです。

実際の判例だと、有給休暇の申請が、就業規則上のルールを無視して、当日の朝の申請がありました。
これについては、事業主としては有給休暇の申請を拒否したことについて、最高裁で事業主側の主張が認められました。
つまりは、当日の有給休暇の申請については、労働者の有給休暇は認められず、欠勤扱いになったというものです。(此花電報電話局事件 最高裁一小 昭57.3.18判決)

この判例をもって、全ての当日申請の有給休暇が認められないというわけではありませんが、一つの判断材料にはなると思います。

■参考リンク
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyungyosei06.html

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上記の判例を踏まえて、具体的にどのように考えればいいのでしょうか。
有給の取得期限を7日前までと決めても、本人の体調不良で当日の朝、電話で有給を申し出るということは普通にあると思います。

この場合、まずはクリニックや介護福祉施設などの現場がまわるかどうかという視点を優先するべきだと思います。
それを文章にすると次のようなものになると思います。

「期限後の有給休暇の申請は原則として認めない。但し、有給取得するスタッフが自ら調整し、代わり出勤できるスタッフと連絡をとり、出勤の了解を得た場合には有給休暇として扱うこととする」

このように、実際の運用に合わせて就業規則に記載しておくことが大事です。

そして、最も大事なのは、有給休暇を取得させないことと、本人が必ず出勤するかどうかは別の問題として捉えておくことです。
つまり、有給を取得させないからといって、体調不良がなおるわけではないので、そこはシフトに穴があいてします。
そういったことをいつも想定して、事前に準備しておくことが大事です。

具体的にはシフトの自由がきかないスタッフだけで固めてしまうと、本当にシフトに穴が開いてしましますので、ある程度シフトの融通が利くスタッフを採用しておくことをお勧めします。

クリニックのスタッフから、今日になって有給を使いたいと言われました。それって認めないといけないのでしょうか?

 


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