旬の特集
旬の特集

文書作成日:2022/01/27

 2022年4月1日より改正育児・介護休業法の一部が施行されます。施行内容は大きくわけて3点あり、就業規則(育児・介護休業規程等)を見直す必要もあります。そこで今回の旬の特集では、この改正の具体的内容について確認します。

 今回の法改正の目的には育児休業の取得促進があり、会社には、育児休業を取得しやすい雇用環境を整備することが義務づけられます。具体的には、育児休業の申し出が円滑に行われるよう、以下のいずれかの措置を講じることが求められます。

  1. 育児休業に関する研修の実施
  2. 育児休業に関する相談体制の整備等(相談窓口設置)
  3. 自社の従業員の育児休業取得事例の収集・提供
  4. 自社の従業員へ育児休業制度と育児休業取得促進に関する方針の周知
 いずれの措置を実施するかは会社に委ねられており、可能な限り複数の措置を実施することが望ましいとされています。なお、2022年10月1日から、新たに出生時育児休業(産後パパ育休)の制度が始まります。2022年10月1日以降は、この産後パパ育休の制度についても各措置の内容に追加されます。

 従業員が、従業員本人または従業員の配偶者について、妊娠や出産等をしたことを会社に申し出たときは、以下の事項を個別に周知し、育児休業を取得するかという意向を確認することが必要になります。周知・意向確認の方法は面談の他、書面交付も可能であり、さらに従業員が希望したときはFAXや電子メール等を利用することも可能です。
  1. 育児休業に関する制度
  2. 育児休業の申し出先
  3. 雇用保険の育児休業給付に関すること
  4. 従業員が育児休業(2022年10月からは産後パパ育休期間も追加)について負担すべき社会保険料の取扱い
  ※4つのすべての事項について個別周知が必要。

 厚生労働省からは、書面により個別周知・意向確認をする際の例が示されているため、この例に自社の内容を反映して利用することができます。なお、この個別周知・意向確認についても、2022年10月1日以降、産後パパ育休の制度が追加されます。

 現在の育児・介護休業法では、有期雇用労働者(いわゆる契約社員等)が育児休業を取得するためには、以下の2つの要件を満たす必要があります。

  1. 引き続き雇用された期間が1年以上であること
  2. 1歳6ヶ月までの間に契約が満了することが明らかでないこと
 2022年4月1日の育児・介護休業法改正により、育児休業・介護休業ともに「引き続き雇用された期間が1年以上」の要件が撤廃されます。そのため、入社して間もない有期雇用労働者であっても、育児休業や介護休業が取得できるようになります。

 なお、現在の育児・介護休業法では、無期雇用労働者について、労使協定を締結することで引き続き雇用された期間が1年未満の従業員からの育児休業や介護休業の申出を拒むことができます(実質的には取得できない)が、改正育児・介護休業法が施行された後は、この労使協定の対象者に有期雇用労働者を含めることが可能です。よって、結果的には従来通り、雇用期間が1年未満の有期雇用労働者をこれらの休業の対象から外すことも認められています。

 [3]に伴い、有期雇用労働者について、「引き続き雇用された期間が1年以上」という要件を就業規則(育児・介護休業規程等)で規定する会社では、就業規則の見直しが必要になります。
 そして、改正法施行後に労使協定により、引き続き雇用された期間が1年未満の有期雇用労働者からの育児休業や介護休業の申出を拒むためには、改めて労使協定を締結する必要があります。4月の改正においては、育児・介護休業規程等で見直しをする箇所はさほど多くありませんが、早めに取組みを進めたいものです。

 改正育児・介護休業法は、2022年10月1日、2023年4月1日と2022年4月1日の施行も合わせると三段階にわけて施行されます。まずは、間近となった2022年4月1日施行の対応を行う必要がありますが、その後、2022年10月1日以降の内容についても確認するようにしましょう。

■参考リンク
厚生労働省「育児・介護休業法について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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