旬の特集
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文書作成日:2018/09/27

 厚生労働省が公開した平成29年の高年齢者の雇用状況の集計結果(以下、「集計結果」をいう。)によると、31人以上の規模企業において、常用労働者数(約3,080万人)のうち、60歳以上の常用労働者数は約347万人となっており、全労働者の11.3%を占めています。今後の人口減少に伴い懸念される労働力不足を考えると、高年齢労働者は重要な労働力として位置付けられており、ますます60歳以上の常用労働者数が増加していくでしょう。そこで今回は、定年制度の状況と高年齢者を雇用する際に活用できる助成金について解説します。


 高年齢者雇用安定法では65歳までの安定した雇用を確保するため、企業に定年制の廃止、65歳以上への定年の引上げ、継続雇用制度の導入のいずれかの高年齢者雇用確保措置を講じるよう義務付けており、毎年6月1日現在の高年齢者の雇用状況を報告するよう求めています。
 このうち、定年の廃止および65歳以上定年企業の状況について集計結果をみると、定年制を廃止している企業は4,064社となっており、高年齢者の雇用状況を報告したすべての企業に占める割合は2.6%となりました。これを企業規模別にみてみると、31人以上300人以下の企業(中小企業)では3,983社(2.8%)で、301人以上の企業(大企業)では81社(0.5%)となっています。
 次に、65歳以上定年の企業は26,592社となっており、高年齢者の雇用状況を報告したすべての企業に占める割合は17.0%となっています。これを企業規模別にみてみると、31人以上300人以下の企業(中小企業)では25,155社(18.0%)で、301人以上の企業(大企業)では1,437社(8.9%)となっています。この場合の定年年齢は、下図のようになっています。65歳以上定年の企業では、年齢を65歳としているところが大多数であり、中小企業の中で66〜69歳、70歳以上としている割合は、大企業よりも高く、働き続ける仕組みが存在します。

 


 国はエイジレス社会の実現を目指し、今年6月に「経済財政運営と改革の基本方針2018」(いわゆる「骨太の方針」)を閣議決定しました。この中で、65歳以上への継続雇用年齢の引上げに向けて環境整備を進めること、公務員の定年については段階的に65歳に引き上げる方向で検討するという方針を示しています。そして、今年8月には人事院総裁が内閣総理大臣および衆参両議院議長に対し、「定年を段階的に65歳に引き上げるための国家公務員法等の改正についての意見の申出」を行い、公務員の定年制度については一定の準備期間を確保しつつ定年を段階的に65歳に引き上げること、新陳代謝を確保し組織活力を維持するため、当分の間、60歳の役職定年制を導入すること、60歳を超える職員の年間給与については60歳前の7割水準に設定するなどの申出が行われました。


 現時点では、65歳未満の定年年齢であっても、法令に抵触することはありませんが、国は企業が自主的に65歳以上への引き上げることを、助成金を支給すること等により支援しています。

(1)65歳超雇用推進助成金(65歳超継続雇用促進コース)の概要
 定年の見直し等を検討している企業が活用できる助成金としては、65歳超雇用推進助成金(65歳超継続雇用促進コース)があります。
 この助成金は、高年齢者が意欲と能力のある限り、年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会を実現することを目的として設けられた制度で、65歳超継続雇用促進コースは、以下のいずれかの措置を労働協約または就業規則により導入した企業に対して助成金が支給されます。なお、措置を導入した際の規定の整備に経費がかかり、この措置の適用を受ける60歳以上の雇用保険の被保険者(以下、「被保険者」という)が1人以上いることという要件が設けられています。

(1)65歳以上への定年引上げ
(2)定年の定めの廃止
(3)希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入

(2)助成金の支給額
 助成金の支給額は下表1、2のとおりです。この60歳以上の被保険者とは、企業に1年以上継続して雇用されている60歳以上の被保険者のことで、短期雇用特例被保険者および日雇労働被保険者を除き、期間の定めのない労働契約を締結する従業員または定年後に継続雇用制度により引き続き雇用されている従業員をいいます。なお、定年引上げと継続雇用制度の導入を合わせて実施した場合、いずれか高い額のみの支給となります。


 この助成金の窓口は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構となっており、定年引上げ等の実施後、2ヶ月以内に支給申請を行うことになっています。活用にあたっては、これらの他、様々な支給要件があります。


 骨太の方針2018の中で、高齢者は健康面や意欲、能力などの面で個人差が存在するという高齢者雇用の多様性を踏まえ、一律の処遇でなく、成果を重視する評価・報酬体系を構築するための取組みを行う企業に対して、その整備費用を補助するとしています。今後の動きも注視しながら、企業としては高年齢者をどのように活用していくか検討しましょう。


■参考リンク
厚生労働省 「平成29年「高年齢者の雇用状況」集計結果」
内閣府「経済財政運営と改革の基本方針2018」
厚生労働省「65歳超雇用推進助成金」

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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